1999年に上場したNVIDIAは、わずか数十年で世界を代表するAI企業へと成長しました。本記事では、株価推移の年表をもとに、同社がどのようにしてGAFAMを超えるまでに至ったのか、その歴史と背景を詳しく解説します。
株価と企業価値の基本用語をおさらい
NVIDIA(エヌビディア)は米ナスダック上場の半導体企業で、GPUを主力製品としています。主な製品ブランドにはGeForce、Quadro、Hopperなどがあり、AI向けチップ市場ではH100が注目を集めています。
関連する重要用語としては、IPO(新規株式公開)、株式分割(Stock Split)、時価総額などがあります。これらを理解することで、NVIDIAの株価の動きをより深く把握できます。
【年表】NVIDIA株価の歴史と重要イベント
以下の年表は、NVIDIAが上場してから世界トップの時価総額を達成するまでの重要なマイルストーンです。
年 | 株価推移・出来事 | 出典 |
---|---|---|
1999年1月 | $12でNASDAQに上場 | NVIDIA IR |
2006年 | CUDA発表、AIへの転機 | CUDAリリース |
2016年 | Tesla P100発表で株価急騰 | TechCrunch |
2020年3月 | コロナショックで急落($50台) | Yahoo! Finance |
2021年11月 | $346まで上昇、時価8000億ドル | Bloomberg |
2022年 | 半導体不況で$110台まで下落 | TradingView |
2023年5月 | H100効果で再び$300突破 | Reuters |
2024年6月 | $1300台に上昇後、株式分割実施 | NVIDIA Newsroom |
2024年6月18日 | Appleを抜き世界一の時価総額へ | CNBC |
2025年7月現在、株式分割後の価格で約$140〜160を推移しています(10:1分割適用)。
生成AIとGPU需要が爆発的成長を後押し
NVIDIAはOpenAI、Google、Metaをはじめとする大手IT企業にH100やBlackwellチップを提供し、生成AIの核となっています。クラウド業界(AWS、Azure、GCP)でもNVIDIA GPUの採用が加速し、AIインフラの中心企業となりました。
さらにCUDAやTensorRT、NIMなどの専用ソフトウェアにより、エコシステムによるロックイン効果も発揮しています。
競合他社との比較と圧倒的な技術力
指標 | NVIDIA | AMD | Intel |
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主力製品 | AI用GPU | 一部GPU・CPU | CPU中心 |
2024年売上 | $80B | $25B | $52B |
時価総額 | $3.3T | $300B未満 | $140B |
技術の柱 | CUDA, Hopper | ROCm | x86 CPU |
NVIDIAはAI向けGPU市場で独占的地位を築き、他社を大きく引き離しています。
驚異的な収益力と株主還元
2024年第1四半期の財務指標では、粗利率78.4%、営業利益率52.2%、ROEは平均40%以上という圧倒的な指標を記録。AI需要の拡大とともに、成長は加速しています。
投資家からは「次のApple」「AIのインフラ王」として長期成長が期待されています。
今後の展望と注意点
2025年にはBlackwell B200の本格展開や、ARMベースCPU、Omniverse事業などが期待されています。ただし、中国向け輸出規制や株価バブル懸念といったリスクも抱えています。
よくある質問(FAQ)
NVIDIAのIPO価格はいくら?
1999年のIPO時の価格は12ドルで、当時の時価総額は約6億ドルでした。
なぜNVIDIAの株価は急騰したの?
生成AIの普及によりH100などのGPUが爆発的に需要拡大したことが最大の要因です。
AppleやGoogleよりNVIDIAが上なのはなぜ?
AIという成長分野での独占的ポジションと高い利益率が評価されているためです。
まとめ|NVIDIAの成長はまだ終わらない
NVIDIAはAIの覇権を握る存在となり、株価も飛躍的に成長しました。今後も生成AIやOmniverseなどの事業でさらなる成長が見込まれます。投資先や研究対象として、今後も注目すべき企業です。